Page 21 - 神戸フィルムオフィス20周年記念
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 スタッフ奮戦録。
Netflixドラマの重要なシーンで、港島トンネルを首都高速のトンネルに見立てて撮影 が行われました。このトンネルを撮影で封鎖するのは初めてのことで、管理者と最初 の話し合いを持った際は、制作サイドと撮影条件が折り合わず、どうしたものかと思 いましたが、何度も交渉・協議を重ねた結果、撮影実施に一歩前進。並行して、近隣 住民やトンネル利用者の意見も伺いつつ、事前説明や告知をすることで、撮影が可能 になりました。作品はまだ完成していませんが、港島トンネルがどんな風に映し出さ れるか楽しみです。(中村恭一)
映画『GANTZ』シリーズは解体前の旧神戸市中央卸売市場本場で撮影が行われました。 当初の台本では市場や商店街という設定はなかったのですが、解体を控え、ある程度 自由にしてもいいということで、撮影が決定。戦闘シーンでは、銃撃や爆破する撮影 が夜な夜な続き、騒音のお詫びにいったこともありました。映画公開後に、旧卸売市 場に勤めていた方や地元の方々に、「自分たちの卸売市場を映画の中に残してくれて ありがとう」と声をかけていただいたときは、思わず涙しました。(土屋千佳)
ドラマ「BRIDGE はじまりは1995.1.17神戸」は、阪神・淡路大震災で大きな被 害を受けたJR六甲道駅の復旧を軸に、作業員と地元の方々との交流を事実を元に 描いた物語です。撮影準備中は、特に被害の大きかった地域のみなさまには当時の ことを思い返すことで嫌な思いをさせてしまうのではないかと逡巡することもあり ましたが、お話を伺い、復興への思いを撮影スタッフと共有することで、地元のみ なさまと一体になって撮影を進められたのではないかと思っています。撮影後には 地元の方々に「ドラマの放送を楽しみにしてるよ!」という言葉をかけていただき、 身が引き締まる思いがしました。(前田実香)
テレビ番組は、企画が立ち上がってからロケまでの時間が短い場合が多く、場所の 許可申請に苦労することがよくあります。 神戸が少しでも全国に届くならと粘り 強く交渉を重ねますが、放送されるときは一瞬のことも。次はもっとたくさんの神 戸を撮ってもらえたらと欲が出て、常に新たなロケーションにアンテナを張るよう にしています。(須波美貴)
(左から)Netflixドラマ、港島トンネルでの撮影風景/『GANTZ』旧神戸市中央卸売市場本場での撮影風景/『BRIDGE はじ まりは1995.1.17神戸』JR六甲道駅前での撮影風景
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